| 精巣腫瘍に関する用語解説 | |
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用語解説はこのサイト、私の体験記をよりよく理解していただくためのものです。 精巣腫瘍(睾丸癌)
男性にのみ発生する腫瘍で、その頻度は悪性腫瘍の中では低く、10万人あたり1〜2人ぐらいの割合です。好発年齢は、乳幼児期と思春期以降の性的活動性が高まる時期に相当しています。 病期の分類 GLOCKENREIN―精巣腫瘍体験者の独り言より転載
精巣腫瘍の種類精巣腫瘍は、細胞の種類によって大きくセミノーマと非セミノーマに分けられます。通常、高位精巣摘除術によって摘出された腫瘍を調べます。 セミノーマ 造精(精子を作る)細胞形成の要素が分化して腫瘍化したものがセミノーマで、20〜50歳の年齢層に多く、10歳以下は稀です。 非セミノーマ 胎児形成や胎盤形成の要素が分化して腫瘍化した胎児性癌、奇形腫、卵黄嚢腫、絨毛癌などセミノーマ以外のものが非セミノーマです。なお、セミノーマと非セミノーマの両方を含む複合組織型の腫瘍は、非セミノーマとして治療されます。 ガン(腫瘍)マーカー 腫瘍マーカーとは、がん細胞の目印(マーカー)になる物質の総称です。血液や組織、排泄物(尿、便)などで検査することで得られるデータにより、癌細胞の種類、進行具合、治療効果などといった癌の診断や治療に必要な情報を得ます。 AFP AFP(αフェトプロテイン)は、セミノーマでは生産されず、検出された場合には非セミノーマに分類されます。血液中の半減期が5〜7日と長いため、AFPが高い値の場合は高位精巣摘除術によって原発部位を摘出した後、転移が無い場合でも陰性化するのに数週間かかりますが、それ以上陰性化しない場合には転移の存在を疑います。 HCG hCG-β(ヒト縦毛性ゴナドトロピンβサブユニット)は、合胞体性巨細胞により生産されます。血中の半減期は1〜2日です。 高位精巣摘除術 精巣腫瘍と診断された場合、最初に行う治療で原発部位である精巣(睾丸)を手術によって摘出します。摘出した腫瘍から病理組織を調べるので、避けては通れない最初のステップです。両方の精巣に腫瘍が出来る場合は稀ですので、腫瘍のある片方のみの摘出となります。精巣は片方が残っていれば機能上問題ありません。 後腹膜リンパ節郭清術 リンパ節郭清とは癌摘出手術においてその病巣の周辺のリンパ節を転移の危険性から取り除いてしまうことです。転移が確認されていない場合にも、予防措置として行われることもあるそうです。転移がある場合には、高位精巣摘除術の後に化学療法を行い癌マーカーの陽性化を得るか転移した腫瘍の縮小が止まった段階で行われることが多いです。手術の副作用として逆行射精などの射精障害が起こることがあります。 抗ガン剤治療・化学療法 癌の治療の場合に、抗がん剤治療と化学療法というのはほぼ同義であると考えてよいでしょう。当サイトでは特に区別無く使っています。 抗がん剤の副作用化学療法に使われる抗がん剤には、強い副作用が有ります。抗がん剤は細胞分裂を妨害して癌細胞を攻撃しますので、細胞分裂が活発な細胞ほど影響を受けやすいです。個人差やまた抗がん剤の種類によって差が有りますが、概ね次のような副作用が考えられます。 骨髄抑制 ほとんどの抗がん剤で副作用として出現します。骨髄は白血球、血小板、赤血球といった血液の構成要素を生産する重要な働きを持っているのですが、その機能が抗がん剤によって打撃を受けます。3種類ともに打撃を受けますが、赤血球は寿命が長いために、すぐに減少してくるのは白血球と血小板です。白血球は体の免疫作用として体に入ってくる菌などを殺す働きをしていますので、白血球が減るということは抵抗力が下がり危険です。下がる程度によって、手洗い・うがい、マスク、面会・外出の制限など感染症に対する予防処置をとる事が必要です。血小板が下がると血が止まりにくくなります。ちょっとした事で鼻血が出てなかなかとまらなかったり、点滴痕に内出血するなどの症状が出ることがあります。危険な数値まで下がると内臓や脳の出血が起こることもあります。 吐き気・嘔吐 ほとんどの抗がん剤で起こる副作用であり、患者にとって最も辛い副作用の一つです。現在では効果の高い制吐剤が開発されていますので、以前よりはましになっているようですが、吐き気と嘔吐に悩まされている人はまだまだ多いです。私の場合もかなり辛かったです。吐き気は、脳の中枢神経を刺激して起こる場合、抗がん剤によって消化器の粘膜が傷害される場合などがあります。点滴の薬剤を見ると吐き気をもよおすなど、抗癌剤投与以前から生ずる予測性嘔吐と呼ばれるものもあります。私の場合、点滴の際に使われる輸滴ポンプのアラームの音でも気持ち悪かったです。 脱毛脱毛もかなりの確率で起こります。抗がん剤の治療をする場合には髪の毛は抜けると思っておいた方がいいでしょう。私の場合、抗がん剤投与後16日目から抜け始めました。生えてくる目安は投与後1ヶ月でした。3週間周期で投与していた時にはまったく生えてこず、1ヶ月以上間が空くと生えてきました。必ず生えてくるものですがから、あまり深く考えずに、気に入った帽子でも買って楽しみましょう。 腎機能障害自覚症状はありませんが、腎機能の障害も一般的な副作用です。水分を多く取り、尿を多く出すことによって腎機能の障害を防ぎます。点滴で多くの水分が体の中にいれられますし、利尿剤で頻繁に尿意をもよおす状態だったので私の場合には大きな問題にはなりませんでした。 下痢・便秘抗がん剤によっては、強い下痢を引き起こすものもあります。また、腸の動きが弱くなるために便秘になることもあります。整腸剤や下剤によって対応します。私は両方ともに悩まされました。便が出ないで困って、浣腸をしてやっと出たと思ったらその後下痢が続いたこともあります。 末梢神経障害手足のしびれは、抗がん剤の投与量が多くなるとかなり深刻な場合も有ります。有効な予防法は無く、しびれは治療後長く残ることも多く、永久に残ることもあります。私の場合はそれほど深刻ではありませんが、治療中は手足ともしびれが有り、現在は足のしびれのみ残っています。足のしびれは治療中と比べてあまり改善されてはいません。 口内炎・食道炎私はありませんでしたが、粘膜が傷害されることによって口内炎や食道炎が起こることがあるそうです。 耳鳴り・難聴個人差が大きいようですが、難聴や耳鳴りが起こります。私はあまり気になりませんでした。 造精機能障害残った精巣の造精機能に障害が起こることがあります。回復することもありますが、男性不妊症の原因になります。 BEP療法 GLOCKENREIN―精巣腫瘍体験者の独り言より転載ブレオマイシン、エトポシド、シスプラチンによる三剤併用療法で、本稿執筆時点では、精巣腫瘍の初回化学療法としては最も標準的な治療となっています。個別のケースによりますが、予後良好の場合は3コース、予後中程度や予後不良が予想される場合には4コースが行われます。なお、シスプラチンのかわりにシスプラチンよりも腎毒性や耳毒性などの副作用が軽い誘導体のカルボプラチン(パラプラチン)を使ったJEB療法は、成人の場合、BEP療法よりも成績が悪いことが分かっています。 ネダプラチン・塩酸イリノテカン併用療法 GLOCKENREIN―精巣腫瘍体験者の独り言より転載新規抗癌剤である塩酸イリノテカンに、シスプラチンの代わりにネダプラチンを併用する療法です。ネダプラチンはシスプラチンとは別の白金製剤で、シスプラチンと同等の効果が期待できますが、副作用がシスプラチンとは違っています。塩酸イリノテカンとの組み合わせでは、副作用が違うので、症例ごとにシスプラチンとネダプラチンを選択して使用している施設がありますが、最初からネダプラチンと塩酸イリノテカンを併用することにしている施設もあります。 ノイトロジン ノイトロジンは、G-CSF製剤で、G-CSFとは顆粒球刺激因子(granulocyte
colony-stimulating factor)で、好中球の産生を特異的に促進する造血因子です。私は治療中、先生の説明で白血球を上げる注射であると理解していました。基本的に皮下注射により投与します。 ステロイド剤 腎臓の上部にある副腎という臓器の外側の部分、皮質といわれるところで作られるホルモンです。そのため、副腎皮質ホルモンとも呼ばれています。普通の状態でも常に体内で作られていて、体に対するいろいろなストレスに対処するなど生きていく上でとても重要な働きがあります。このホルモンのうち、糖質コルチコイドという成分を化学合成したものをステロイド剤といって、治療に用います。
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