| 2、抗ガン剤治療(BEP療法4クール) | |
| TOP | 2004年9月〜2004年12月 1クール目 BEP療法の1クール目は9月27日に開始しました。点滴は朝6時から開始して22時まで続きます。点滴中の辛さの一つは、利尿剤が入ったときの尿の近さです。ひどい時は15分に1回もトイレに行きました。点滴をしたまま、トイレに行くのは病室の位置にもよりますが結構大変です。最初は病室でしびんに尿をするのは何となく嫌だったのですが、2日目からはそうしました。こんなところで無理をする必要は無いので、出来るだけ楽な方法を取った方がいいと思います。1日目は17時頃まではまったくつらさはありませんでしたが、夜になるとだんだんとしんどくなってきて、点滴が終了する頃には、全身がだるくて重くて、こんなしんどさを5日間も耐えられるのだろうかと思いました。2日目はしんどさを紛らわすためにとにかく寝ました。1日目の夕食からぜんぜん食べられなくなり、吐き気が常にあるような状態になりました。ただ、実際に嘔吐することは、1クール目は1日に1度か2度ほどだったと思います。 3日目の夜にハプニングが起きました。夕方くらいから、口元がしびれておかしいと感じていたのですが、それがどんどんひどくなっていき自分の意思とは関係無く口が動き、強く歯と歯が噛み合って非常に痛いのですがどうすることもできないのです。自分では力を入れたり、抜いたり試みるのですが、麻痺して全然言うことを聞いてくれませんでした。その状態が1時間くらい続き、急遽、脳のCTを撮ったりしたのですが脳に異常はありませんでした。看護婦さんがたまたま残っていた神経科の先生をつかまえてきてくれ、その先生に注射をうってもらった後、15分程で治り、疲れ果てて寝ました。先生の話によると、おそらく点滴の中に入れられていた睡眠薬が原因ではないかということでした。自分はどうなってしまうんだろう。治療ができなくなったらどうしようという不安でいっぱいでしたが、その後、その睡眠薬を抜いてもらってからは同じ症状は二度と出ませんでした。 1クール目の4日目、5日目は比較的元気に過ごすことが出来ました。食事は出来ませんでしたが、テレビなどは見てましたし、1日目の夜に思ったほどではないなぁ。というのが正直な感想です。食事は、7日目くらいからおかゆを少しずつ食べ始め、だんだん量を増やしていきました。病院の食事は食欲をそそらないので、親が少しずつ持ってきてくれました。どうしても、元気な時と違って食事は気が進まないので、少しでも食べる気の起こるようなものを、売店で買ってきてもらったり、工夫しながら食べる量を増やしていったほうがいいと思います。1日目、8日目と15日目にブレオマイシンを点滴するのですが、骨髄抑制により、白血球の値が低かったので15日目の点滴を中止し、白血球を上げるための注射(ノイトロジン)をしました。この注射にはこらから退院まで非常にお世話になりました。 16日目に初めて、髪の毛が抜けてくるのを実感しました。痛みも無くパラパラと髪の毛が抜けるのは不思議な感じです。覚悟はしていましたが少しショックでした。19日目にCTと胸のレントゲンを撮り、20、21日目はリフレッシュのため外出。思い切って、残っていた髪の毛も全部剃ってしまいスキンヘッドにしました。なかなか似合うとの評判で(おそらく気を遣ってみんなそう言ってくれるのだろうが)気分を良くしました。入院生活のうえでも髪の毛が長いと風呂に入れない間うっとおしいですし、自分の髪の毛がベットに散らばっているのも気分のいいものではないので、早いうちにスキンヘッドにしてしまうのはお勧めです。外出前の採血で白血球が5000、血小板が6万と少し低かったです。AFPは1回目の治療終了時に3700まで低下。まだまだ、気の遠くなるような値だ。 2クール目 10月18日に2クール目をスタート。やはり、1日目は夕方までは元気だったけれども、夕食前からだんだんと気分が悪くなりました。この日は、なんとか日記を書く気になったようで、「しんどいのは薬が効いている証拠と思い、とにかく頑張ろう。」と書いています。2日目、3日目と続くうちに、1クール目よりもきつくなっていきました。車酔いが起きている間中ずっと続いているような感覚で、テレビを見る気も起こりませんし、ずっとベットにへばりついた状態でした。上を向いて寝るとよけいに気持ち悪いので、横向きになって寝ました。嘔吐の回数も1クール目よりも多かったと思います。 5日目に採血をしたところ、白血球が2000まで下がっていたので5日目の抗がん剤の点滴をキャンセルすることになりました。出来るだけ早く癌細胞はたたきたいけれども、あまり無理も出来ないので、先生としても難しい判断だったようです。私としても、しんどいのが1日早く楽になってくれるのはうれしいような気もしましたが、不本意な治療の中断でした。やはり2クール目は1クール目よりも副作用が辛く、抗がん剤の点滴を終了した日の夜から次の日の午前中にかけて、かなりきつかったです。体に薬が浸透してくるような、上から体を押さえつけられているような感じがしました。 その後の回復も、2クール目の方が遅かったです。まず、朝が辛く、頭が痛くてなかなか起きられない。それから頭がぼーっとしたり、ふらふらしたりといったような、貧血のような症状が続きました。手足の痺れもひどくはないですが感じるようになりました。また、食事は6日目にはおかゆを食べ、その後普通の白飯に戻していったのですが、なかなか食欲が出ずに、おかずは半分にしてもらいました。カレーや匂いのきついおかずは、匂いを嗅いだだけで気分が悪くなってたべられません。生野菜やあっさりしたものが食べやすく、母親にもってきてもらって食べたりしていました。それでも、なぜか食べられたのがジャガイモ。病気の前は特別、好物というわけではなかったのですが、ポテトサラダやフライドポテトなどはかなりの量を食べられました。 今回は、ブレオマイシンは8日目も15日目も順調に点滴できました。11日目には白血球が1600まで下がりましたが、白血球を上げる注射によってすぐに上がったので問題ありませんでした。19日目に今回もCTによる転移部位の確認とAFP等の血液検査を行いました。CTでは少し転移部位の縮小が確認でき、AFPは270まで下がりました。この値を聞いたのは3クール目の治療中でしたが、治療の効果が数字にあらわれるというのは大きな励みとなりました。 3クール目 11月8日に3クール目を開始。やはり、2クール目よりも辛かったですが、回を重ねるごとに辛くなっていくだろうと覚悟をしていたので、なんとか耐えられました。気分の悪さや嘔吐の回数は増えましたが、体のだるさ、重さというのは予想したほどではなく、嘔吐した直後は気分も少し楽になるので一息つけました。3クール目の途中で、2クール目終了時の血液検査の結果が返ってきて、先生よりAFPが270まで下がったことを聞いたことも、辛さを耐えることに一役買いました。3700が270に下がったのだから、予定されている4クール目でAFPの陰性化が期待できますし、そうなれば年内退院もあるのではないかと甘い期待をしていました。 3クール目ともなると、食事の摂り方や病院での生活リズムのつくり方なども慣れてきました。点滴が終了してまだ日が浅いうちは、テレビを見たり本を読んでいてもだんだんと気分が悪くなってきます。寝るのが一番なのですがずっと寝ているというわけにもいきませんし、起きてすぐに食事も食べられません。そこで、だいたい食事の30分まえくらいに起きて体調を整えて食事をするようにしました。 1クール目の時からずっと悩まされていることが便秘でした。抗がん剤の点滴を始めると食事が摂れないですし、歩いてトイレに行く気もしないので、便がずっとでなくなります。その後、食事を少しずつ摂るようになってもなかなか便が出ないのでお腹が張ってつらくなってきます。対処としては、早いうちに浣腸や下剤で便を少しでもいいから出してしまうことなのですが、浣腸や下剤をするのが嫌で、ついつい先延ばしにしてしまいがちでした。浣腸は即効性があるのですが、なかなか我慢できないので、座薬をよく使いました。 3クール目は、体の回復も遅く体調がすぐれないと感じる日が多かったです。また、骨髄抑制もだんだんときつくなってきており、白血球は注射をしてもなかなか上がらず、血小板は2万台まで下がったので、初めて血小板の輸血をしました。輸血をした日の夜に熱が出てしんどかったので、血小板の輸血には何となく嫌なイメージがつきました。3クール目終了時のAFPは50となっていました。 4クール目 12月2日に4クール目を開始。3クール目でかなり骨髄抑制がきつかったので、それまできっちり1クールを3週間で行っていたものを3日延ばしてスタートしました。また、腕の血管がそれまでの点滴でかなり細くなっており、腕の血管からの点滴では漏れる危険性が出てきたため、肩の内側で鎖骨のすぐ下からカテーテルを入れ太い静脈に点滴をすることになりました。これは看護婦さんではできず、先生が処置室でやって下さったのですが、私の場合鎖骨が邪魔して、カテーテルが十分に静脈まで届かなかったために、肢の付け根から入れました。局部麻酔をして入れるのですが、肩からなかなか入らずに痛い思いをしました。先生が「痛い?」と尋ねられるのですが、どこまでが普通感じる程度の痛みなのか分からず、けっこう我慢しました。 4クール目は、1日目の昼から気分が悪く、それまでは食べられていた1日目の昼食も食べられませんでした。1日目の夜はかなり辛く、尿瓶に尿を取ろうと立ち上がったら、毎回嘔吐しました。そこで、手術のときに入れられた尿の管を入れてもらうことにしました。手術の時と違って、麻酔もせずに入れるのは痛かったですし、尿に管を入れている違和感、気持ち悪さというものはかなりありましたが、それでも立つことなくずっとベットで寝ていられる事は楽でした。 4クール目の特徴としては、吐き気が一段ときつくなりました。これは私だけなのかもしれませんが、22時にその日の点滴が終わると、カテーテルに血が固まらないように食塩水のようなもの?を注射されるのですが、それをされると気持ち悪い感じがずっと伝って胸から喉の方に来て、嘔吐してしまうことがありました。気持ち悪くなるような成分は入っていないと看護婦さんは言うのですが、精神的な問題なのか、私には辛かったです。 5日目の採血で白血球が1200まで下がっていたので、5日目は少しだけ薬の量を減らして終了しました。12日目に貧血が強くなってきたということで輸血をしました。白血球は注射をすると上がって、注射をやめると下がってくるという繰り返しでした。今までは、外出は次の治療前のみでしたが、今回は白血球が高いときには頻繁に外出、外泊を許可してもらいました。かなり体力も落ちていましたので、歩くとすぐにしんどくなりますし、手足の痺れもあります。それに、貧血のせいかめまいが起こることが多く、風呂に入る時などは注意が必要でした。それでも、外出はいろいろなところに出掛けて楽しみました。治療の経過を先生に報告に学校に行ったり、友人とカラオケに行ったり、クリスマスには友人の家でパーティーもしました。治療中であっても、生活を楽しむということを忘れないでいようと積極的に遊びました。普段は何気ないことも、本当に楽しいですし、様々なことに感謝の気持ちが自然とわいてきます。食事をおいしいと感じることが非常に幸せでした。 4クール目終了時点でのAFPが8.3。ついにAFPの値が正常値の範囲内に入りました。
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